コーチングの本を開くと、「コーチングとは、相手の能力を引き出すコミュニケーションスキルです」とあります。
しかし能力を引き出すために、能力を引き出そうと意識し、質問をすると、かえって能力を引き出すことが難しくなります。
ではどうすればいいのでしょうか?
まず、どんどんアイデアを出してもらうように質問をしていきます。ここでいうアイデアとは、狭い意味の思いつきや回答ではなく、さまざまな気づきや発想や自分なりの考えのことです。それを自由に気持ちよく話してもらうと、そのアイデアに引っ張られて、やる気が出てきます。アイデアとやる気がどんどん出てくる状態、それは即ち、能力が発揮されはじめた状態なのです。
コーチングでは、相手の言葉に耳を傾け、質問を投げかけ、自由に伸び伸びとアイデアや考え方・感じ方を話してもらい、その内容や
相手の存在を承認・肯定し、やる気を高め、行動を活気づけ、高い成果を生み出すコミュニケーションスキルです。
その際使う主要な3つのスキルが「傾聴」「質問」「承認」です。
人は自由に伸び伸びと話すことで、自分の問題を整理し、ストレスを発散し、過去の事例と比べ、問題の原因を明確にし、どうしたら
いいのかを気付いていきます。そのためには、その話をしっかりと聴き、受け止めてくれる存在が必要なのです。