19世紀頃の英国では個人の教師のことをコーチと言いました。
19世紀後半、米国のスポーツ指導者をコーチと言いました。
20世紀の中頃から、米国でマネジメントスキルとして活用されはじめ、
1995年頃から、特にビジネス界でその効果が知れ渡り、急速に普及してきました。
コーチングの基本構造にGROW アプローチというものがあります。
単語の頭文字をとったものですが、Growという動詞には「育てる・成長させる」という意味があります。
Gは、GOAL(ゴール)のことで、目標や目的です。
本当にしたいことは何か、実現したい成果とは具体的になんなのか、それが手に入るとどうなるのか、いつまでに達成したいのか、等を明確にしていきます。
Rは、Reality(リアリティー)、または、Resource(リソース)のことです。
今どうなっているのか、経営コンサルティング的に言えば、分析や評価をして現状を把握することにあたります。
さらに今使える資源や資産である、知識・経験・資金・人脈・資格・製品・サービス・強み・チャンス等にどんなものがあるかを、先入観や制限を外して棚卸しをします。
Oは、Options (オプションズ)、選択肢の創造と言います。
今、出来ることにはどんなことがあるかを、どんどん出して行くアイデア出しにあたります。
選択肢や可能性を広げ、具体的な計画にしていきます。
目標に対して、今はどんな状況にいるかをギャップ分析し、何が出来るか、何をするべきかをコーチングの問いかけを使いながら見いだしていきます。
自分だけで考えるよりも、コーチに問いかけられながら、また、傾聴されながら行うと、簡単にたくさんの前向きな考えや、気づきが引き出されていきます。
Wは、Will(ウィル)または、WhatNext(ワットネクスト)のことです。
目標達成への意志決定や次に何をしますか。
という意味です。
計画が出来たら、「やりたい、出来る、やろう!」と気持ちを鼓舞することが重要です。
「何かをしようと思うだけでは、現実世界は1cmも動かない」という言葉があります。
行動するためには、まず最初にするべきこと、今週はこれをして、この成果を出そう。
だから今日これをしよう!という明確な行動計画が必要です。
今、何をすれば自分の本当にやりたいことである目標に近づけるか、を
明確にしていきます。
このようにGROWアプローチという基本の流れを使いながら、コーチングを行います。